【税理士チェック済】オンラインカジノの税金と計算方法

  • 2021-05-09 10:28
【税理士チェック済】オンラインカジノの税金と計算方法

オンラインカジノは、日本のギャンブルと比較すると還元率が高く、プレイヤーに有利な仕組みになっているのが特徴です。 そのため、スロットで数十万円以上の大勝ちをしたり、バカラやブラックジャックなどで毎月安定した利益を上げている人も珍しくありません。 また、宝くじ並みのジャックポットや高額当選を引き当てた人のニュースを目にすることもあります。 オンラインカジノで勝つと、次に気になるのが税金の問題です。 海外のギャンブルでの勝利金に対する税金の仕組みはどうなっているのでしょうか? 今回は、オンラインカジノの税金について分かりやすく解説します。

オンラインカジノは課税対象になる

最初に結論からいうと、オンラインカジノで生じた利益は課税対象になります。 税金の区分や計算方法などについて、順番に理解していきましょう。

  • オンラインカジノの利益は一時所得として課税対象になる
  • 金額によっては確定申告が不要
  • 利益になった部分のみが課税対象

一時所得になる

一時所得とは、文字通り臨時収入による所得です。 一時所得には、以下のものがあります。

  • 宝くじ、クイズなどの懸賞金
  • 公営ギャンブル(競馬、競艇、競輪など)の配当金
  • オンラインカジノ、パチンコなどギャンブルの勝利金
  • 保険の満期金
  • 法人から贈与された金品
  • 遺失物を拾った人がお礼としてもらった謝礼金
  • 借家人が立ち退きにあった時にもらう立退料
一時所得と課税対象になる金額は、このような計算式で算出します。
一時所得の金額 = 総収入金額 - 必要経費(収入を得るために要した費用) 課税の対象となる金額 = 一時所得の金額 - (※特別控除額 50万円) × 1/2 ※特別控除額について 一時所得の金額が50万円未満の場合は、特別控除額はその金額になります。 一時所得の金額が50万円以上の場合は、50万円になります。
※参考URL https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/1903.htm

【朗報】一時所得が90万円以下の場合は確定申告不要

次に、一時所得の確定申告についてですが、以下のように定められています。

  • 一時所得は、最大50万までの特別控除がある。
  • 給与等以外の所得が20万円以下の場合は、申告が不要である。

つまり、会社員の場合は、一時所得額の年間利益が90万円以下なら確定申告が不要になります。(特別控除の50万円を差し引けるため)

計算例

オンラインカジノで出た利益から、課税対象金額を算出する方法について、以下の例を使って説明します。

【例1 】オンラインカジノの年間利益が30万円だった場合 30万円(一時所得の金額)- 30万円(特別控除額) x ½ = 0円 課税対象金額は0円です。
【例2】オンラインカジノの年間利益が300万円だった場合 300万円(一時所得の金額)- 50万円(特別控除額) x ½ = 125万円 課税対象金額は125万円になります。
【例1】は、最大50万円の特別控除額の範囲内なので、税金は発生しません。 【例2】は、利益から50万円を引いた金額の50%が課税対象になります。

損益通算はできない

一時所得の計算方法をもう一度ご覧ください。

総収入金額 - 必要経費(収入を得るために要した費用)
この必要経費について、注意が必要です。 オンラインカジノの一時所得についての経費は、利益が生じたゲームの賭け金のみが認められ、負け分については経費を認められないのです。 例を上げて説明します。
ベット額 払い戻し金額
(ドル)
損益
(ドル)
累計損益
(ドル)
1,000 0 -1,000 -1,000
1,000 2,000 1,000 0
2,000 4,000 2,000 2,000
4,000 8,000 4,000 6,000
1,000 0 -1,000 5,000
1,000 2,000 1,000 6,000
2,000 4,000 2,000 8,000
4,000 8,000 4,000 12,000

一般的な解釈では、ベット額と払い戻し金額の累計損益12,000ドルが一時所得と理解されがちですが、オンラインカジノの場合は、勝利金のみに必要経費が計上できます。(太字部分) したがって、正しい一時所得の計算方法はこのようになります。

ベット額 払い戻し金額
(ドル)
累計損益
(ドル)
1,000 2,000 1,000
2,000 4,000 3,000
4,000 8,000 7,000
1,000 2,000 8,000
2,000 4,000 10,000
4,000 8,000 14,000
合計 14,000 28,000 14,000

28,000ドル(総収入金額) - 14,000ドル(利益が出たゲームの総ベット額)= 14,000ドル つまり、一時所得の合計額は、14,000ドルになります。

総合課税なので他の所得と足し合わせる必要あり

オンラインカジノで出た利益の一時所得は、総合課税の対象になります。 会社員の人なら給与所得、個人事業主の人なら他の事業所得等と合算した金額に税率をかけて、所得税を計算します。

所得額 = 給与所得・事業所得など + 一時所得の課税対象額
これが最終的な所得額になり、この金額に税率がかかるというわけです。

オンラインカジノの所得はバレる?バレない?

  • オンラインカジノの利益は銀行の履歴から足がつきやすい
  • ビットコインを使っても税金は発生する
  • バレた場合のリスクを考えると、申告・納税が無難

オンラインカジノで勝ったお金にも、税金がかかることがお分かりいただけたと思います。 それでは、「せっかくギャンブルで勝ったのに、税金を払うのはバカらしい。」と所得を隠して税金を払わなかった場合、バレることはあるのでしょうか?

銀行を介すためバレやすい

オンラインカジノで生じた利益を出金する流れは、このようになります。

  • オンラインカジノ→銀行口座へ直接出金
  • オンラインカジノ→電子決済サービス(ecoPayz、VenusPointなど)→銀行口座へ出金

パチンコや競馬のように、勝利金を直接手渡しで受け取ることが不可能なため、どちらの方法を選んでも銀行の取引明細に履歴が残ります。 そのため、税務署に調べられると必ずバレると思ってください。

目立たないよう少額ずつ何回かに分けて出金すれば、バレにくくはなりそうですが、これも税務署次第なのでおすすめはできません。

無申告がバレると、追徴課税が課せられるのですが、その中でもっとも重い重加算税が適用される可能性があります。

重加算税とは、事実を隠ぺいまたは実際より少ない納税額の申告をした場合に課せられる税金で、過少申告の場合は追加納税額の35%、無申告の場合は納税額の40%が別途課せられます。

このように、バレたときのリスクを考えると、初めから正直に申告することをおすすめします。

競馬やパチンコは現金払いで、税務署も追いきれていない

オンラインカジノは、入出金の履歴が残るためバレやすいのですが、競馬やパチンコはどうでしょうか? 実は、公営ギャンブルも同じように年間の利益が90万円を超えると納税の義務が生じるのですが、どちらも配当を現金で受け取ればバレない可能性が高いです。 実際、パチンコでの利益を納税しているパチプロの話は聞いたことがありませんよね。 公営ギャンブルに関しては、ネット投票を利用した場合は、たとえ手渡しで受け取ってもバレる可能性がありますが、直接購入した場合はまずバレることはありません。 この問題については、税務署の方で利益を出している人を追いきれていないのが現実です。 換金時に、身分証明書の提示が必要などというルールを設けない限りは難しいでしょう。

【豆知識】馬券が経費として認められたケース

「ギャンブルの税金については、負けた分は経費として認められない。」というのが税務署の見解なのですが、過去には競馬の外れ馬券が経費として認められたことがありました。 これは、市販されていた競馬予想ソフトを改良し、3年間で得た約1億4000万円の利益を無申告していたことがバレた男性が、税務署から所得税法違反で告発された刑事事件での判決です。 男性がJRAのほぼ全レースの馬券を機械的に購入していたことから、外れ馬券の購入が「営利を目的とする継続的行為から生じた所得(経費)である」と、最高裁の判決で認められました。 ただし、これは極めてレアなケースで、「外れ馬券は経費にできない。」という税務署の姿勢は変わっていません。 また、国税庁のホームページには「公営競技の払戻金は、一時所得として申告が必要になる場合があります。」というリーフレットが記載されており、この問題に関しての結論が出るにはまだ時間がかかりそうです。

ビットコインのまま運用すれば良い?

最近のオンラインカジノは、ビットコインをはじめとする暗号資産(仮想通貨)で入出金できるサイトが増えています。 暗号資産は、保有しているだけでは税金がかかりません。

暗号資産が課税されるのは、以下の3つの場合です。
暗号資産を売却したとき 【例】100万円で購入したビットコインを1,000万円で売却した場合
1,000万円(売却金額)- 100万円 = 900万円が課税対象になります。
暗号資産で買い物をしたとき 【例】100万円で購入したビットコインを使って、500万円の車を購入した場合
この場合、ビットコインが500万円に値上がりしているので、
500万円(車代金)- 100万円(購入金額)= 400万円が課税対象になります。
ビットコインを使って他の仮想通貨を購入した場合も、同様に課税対象になります。
暗号資産をマイニングで入手したとき マイニングの報酬として仮想通貨を受け取った場合には、報酬を受け取った時点での時価から、マイニングにかかった費用を差し引いた金額が課税対象になります。
※参考URL https://coin.z.com/jp/column/tax/

ただし、現金化しなくても課税対象になることがありますのでご注意ください。 例えばビットコインなどのレンディングの収益は以下のように解釈されうるため、オンラインカジノでのビットコインの増加分も雑所得として解釈される可能性があります。

レンディングによって得た所得は雑所得に区分される 仮想通貨取引による所得は原則として雑所得に区分されます。仮想通貨など年間の雑所得の合計額が20万円を超える場合、確定申告をする必要がある可能性があります。 では、仮想通貨のレンディングによる所得はどの所得区分に当てはまるのでしょうか? 銀行に預金をして受け取る利息や、国債などの利息による所得は利子所得に区分されますが、仮想通貨のレンディングは利子所得になるでしょうか?国税庁のHPでは利子所得とは「預貯金及び公社債の利子並びに合同運用信託、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得」とされているため、仮想通貨のレンディングによる所得は利子所得には区分されません。よって他の仮想通貨の取引と同じように雑所得に区分されることが考えられます。 https://www.aerial-p.com/media/lending-tax.html

暗号資産は匿名性が高いため、税金逃れをしている人が多く、税務署も目を光らせています。 自分がバレなくても、相手から足がつく場合も考えられますから注意してください。

一度でも法定通貨に変換すると益々複雑になる

このように、ビットコインは所有しているだけなら税金はかかりませんが、ビットコインを使って売買、買い物を行うと税金がかかります。 ビットコインの取引で生じた利益は、「雑所得」に分類され、所得が増えるにしたがって税率が高くなる累進課税が適用されます。なお、所得税とは別に住民税10%が課されます。 税率と控除額を表にしました。

所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円以上330万円以下 10% 97,500円
330万円以上695万円以下 20% 427,500円
695万円以上900万円以下 23% 636,000円
900万円以上1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円以上4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円以上 45% 4,796,000円

ほとんどのビットコインで入金できるオンラインカジノでは、入金額(米ドル、ユーロ、日本円など)と同等のビットコインを購入して法定通貨に換金する、というシステムを取っています。 したがって、ビットコインを法定通貨に換金したタイミングで「ビットコインで買い物をした」という解釈になります。 この時点で、ビットコインで生じた利益にも課税されますし、オンラインカジノで利益が出ても課税されることになりますから、さらに税金の仕組みが複雑になります。

ビットコインウォレット付きカジノなら可能!

ビットコインを法定通貨に換金せずに、そのままビットコインでプレイしたい人におすすめのオンラインカジノが、ビットカジノです。 ビットカジノでは、登録すると自動的に「ビットコイン」「イーサリアム」「日本円」など複数のウォレットが設定され、好きなウォレットを選べるのでビットコインのまま入出金・プレイできます。 ただし、勝利金を法定通貨に換金すると、仮想通貨を売却したことになり申告納税の義務が生じます。 ビットコインは便利ですが、税金逃れの方法にはなりませんから、ご注意ください。

申告・納税が無難

ここまで、オンラインカジノの税金の仕組みやバレにくさなどを説明してきました。 結論としては、バレたときに後悔しないよう、しっかりと申告・納税を行ってスッキリした気分で遊ぶことをおすすめします。 申告・納税を行っていれば、あとで計算方法などの小さなミスが見つかっても、それほど大事にはなりません。 追徴課税の重加算税は5年にさかのぼって計算されるため、バレるとかなりの高額納税を課せられてしまいます。

確定申告

  • 確定申告は意外と簡単
  • 普通徴収を選べば会社にバレずに納税できる

それでは、オンラインカジノの利益に対する確定申告の流れを説明します。

時期と必要書類

オンラインカジノの利益が確定申告の対象になるのは、その年の1月1日~12月31日までの所得です。 申告に必要な書類は、以下の3点です。

  1. 源泉徴収票(会社員の場合)
  2. オンラインカジノからの支払い調書(年末年始にカジノ側から受け取る)
  3. 経費(支出)に関する領収書

支払い調書については、ゲームの履歴が分かるカジノの場合は自分でプリントアウトしたり、別に帳簿をつけて提出しても大丈夫な場合がほとんどです。 経費に関しては、通信費やパソコン代金などの一部を計上できる場合があります。

確定申告の流れ

確定申告の流れは、通常の申告と同じです。

  1. 必要な書類を用意する。
  2. 申告書を準備する。(申告書Aを選ぶ)
  3. 計算書などを準備する。
  4. 申告書を作成する。
  5. 必要書類(付表、計算書など)を添えて申告書を提出する。
  6. 納税する、または還付を受ける。
申告書、付表、計算書などは国税庁のホームページからダウンロードできるので、それを使えば大丈夫です。

【自分で納付】会社にバレないようにする方法

住民税の徴収には、会社側が自動的に徴収・納付する「特別徴収」と自分で納税する「普通徴収」があります。 会社勤めの人だと、給与所得分については申告する必要はなく、オンラインカジノでの所得分のみを申告します。 そのため、「ジャックポットが当たった。」など利益が大きくなると、住民税の金額が比例して増えるため、会社に「副業をしているのではないか?」と疑われたり、ギャンブルで儲けたことがバレる可能性があります。 会社に知られたくない人は、住民税の徴収方法で「普通徴収」を選び、自分で納税すれば、バレることはありません。 普通徴収への切替方法は、確定申告書の2面「給与所得者がその他の所得にかかる住民税の徴収方法」の欄にある【自分で納付(普通徴収)】にチェックを入れるだけです。 これで、給与所得分は特別徴収、カジノの利益は自分で納税と分けることが可能です。

まとめ

今回は、オンラインカジノの税金について説明してきました。 年間の利益が90万円以内であれば確定申告は必要ないので、「少額で遊べれば満足。」という人は、その範囲内で嗜む程度に遊ぶのがいいでしょう。 また、「副業かそれ以上にガンガン稼ぎたい。」という人は、バレたときのリスクを考えて、利益が出た場合にはまじめに納税するようにしましょう。