オンラインカジノは違法?安全性と法律動向まとめ

  • 2021-05-09 10:28
オンラインカジノは違法?安全性と法律動向まとめ

オンラインカジノとは?

日本でもカジノを楽しめるとして、プレイしている人も多いオンラインカジノ。 しかし中には「オンラインカジノとはどのような物なの?」と思う方もいるのではないでしょうか? オンラインカジノの概要について解説していきます。

  • オンラインカジノでは、オンライン上で実際のカジノのようなゲームを楽しむことができる
  • 上場企業が運営しているオンラインカジノも存在
  • ライセンスを取得しているオンラインカジノではイカサマやマフィアとの関係はほぼ考えられない

ライセンス制で運営

オンラインカジノとはその名の通りオンライン上でカジノを楽しめるサービスです。
海外で楽しめるカジノと同様に、実際にお金をベットして、ゲームを楽しむことができるのです。
もちろんゲームで勝てば、それに応じた配当が付き、実際に受け取ることができます。 オンラインカジノをプレイしたことのない人は
「マフィアなどの危ない組織が絡んでいる」
「イカサマされるので勝てない」
と思っている方も多いでしょう。

しかし、実際にはオンラインカジノは運営国においてライセンス制で許認可をうけて運営されており、運営は厳しい監視下にあります。具体的には

「オンラインカジノ運営の監査機関」
「年次の運営国への報告」
「定期的なライセンスの更新」
「オンラインカジノ用のゲーム開発会社に対する監査機関」

が存在しており、極めてイカサマを行うことが難しい構造になっています。

さらに、オンラインカジノを運営している企業の中にはWilliam Hill(ウィリアムヒル)Flutter Entertainmentなど上場企業も存在しており、そのような会社ではより一層健全で透明性の高い運営がされています。
信頼性の高い国からライセンス発行を受けている、大手のオンラインカジノを利用していればイカサマやマフィアなどに関しての心配は不要です。

日本国内からの利用に関する法律的な見解

オンラインカジノを利用したことのない人の中には、「日本で利用すると違法になるのでは?」と疑問を抱えている方もいることでしょう。 そんな方のために、日本国内からオンラインカジノを利用した場合に関する法律的な見解を説明していきます。
  • 日本では賭博行為が禁止されている。
  • 日本でオンラインカジノを利用するのは、法的にグレー
  • カジノクルーズは海外籍の船なら法律的に問題ない

賭博罪の仕組み

(賭博) 第一八五条 賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。 (常習賭博及び賭博場開張等図利) 第一八六条 常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。 2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する。

賭博罪とは金銭や金銭に相当する価値のあるものを賭けてギャンブルをしたときに適用される法律で、賭博罪に問われてしまうと、50万円の罰金や最大5年以下の懲役が課せられる可能性があります。 賭麻雀や野球賭博などがこれにあたり、競馬などの公営ギャンブルやパチンコなどはこれに該当しません。

また、「昼ごはんをかけて勝負をする」ようなケースも賭博の要件に合致しそうですが、条文に"ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。"とある通り、消費の即時性、価格の小ささ、娯楽性の観点から罪に問われる可能性は低いと言えます。

なお、単純に賭博をした人よりも、賭博の場を開いた人の方が重い罪に問われる可能性が高くなります。

また、海外での賭博に関する刑法の適用要件がないことも重要です。

  • 賭博罪は罰金や懲役が課せられる
  • 利用した人よりも、賭博の場を開いた人の方が罪が重い
  • 海外での賭博に関する刑法の適用要件はない
  • 「賭博場開帳図利罪」にサイバー空間も含まれるかどうかについては条文も判例もない

店舗型は完全に違法

第一八六条 常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。 2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する。
日本では条文の通り法律で「賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図る」ことが禁止されていますので、店舗でカジノを楽しむことができません。
ゲームを楽しむこと自体は問題ありませんが、お金、もしくはお金相当の価値がある品物をかけてしまうと賭けた側も「賭博罪」になってしまうのです。

日本でも違法に賭博を提供している「裏カジノ」が摘発された例もあり、その裏には暴力団が絡んでいることも珍しくありません。

店舗のカジノだけでなく、野球賭博なども賭博罪にあたってしまうのでご注意ください。 例: 常習賭博の疑い インターネットカジノ賭博店経営の男ら逮捕 神奈川県警

日本国内からのオンラインカジノの利用

日本国内では賭博行為が禁止されているため、競馬や競艇などの公営ギャンブル以外は違法となります。 ではオンラインカジノはどうなのでしょうか?

結論から言うとオンラインカジノは法律的にグレーゾーンだと言えます。

賭博罪の条文にはオンラインカジノについて明記されていないのですが、金銭を賭けていることには変わらないので、違法になるのではないかという見解もあります。

しかし基本的にオンラインカジノは海外サーバーを利用しており、運営側も政府のライセンスを受けて、合法的に運営をしています。

そのため海外でカジノを楽しんでいるのと変わらないのではないかという見解もあるのです。

過去にプレイヤーが提訴されたという事例もありますが、結果不起訴処分となっています。

そのため現在では、オンラインカジノを国内で利用しても違法性はないという認識になっていますが、違法性が完全にないとも言い切れません。

なお、後述しますが海外の会社がオンラインカジノを日本人向けに提供し、子会社などを通じて日本国内での運営実態がある場合は違法です。

カジノクルーズは合法

カジノツアーなどに参加し、カジノクルーズなどでカジノを楽しむことについては合法です。 船には船籍という国籍のようなものが存在しており、必ずどこかの国に所属しているのです。 領海ではその国の法律に従う必要があるため、日本領海では賭博は禁止されています。 しかし公海では船籍のある国の法律に従う必要があるのです。

そのため海外に船籍をおいているカジノクルーズでカジノを楽しんでも問題はないのです。
そのような背景からYoutuberがカジノクルーズでプレイしている動画がアップロードされています。

以上のことから、カジノクルーズでカジノを楽しむのは合法だと言えます。

逮捕事例

日本国内でオンラインカジノを利用・運営していたとして逮捕された事例はいくつか存在します。 ここでは実際に起こった逮捕事例をご紹介していきます。
  • 日本で初めて摘発されたのは決済サービス「NetBanQ」運営者
  • プレイヤーは不起訴になっている
  • 海外に会社・サーバーを保有していながら、実質的な運営は国内で行っていた事例もある

2016年2月:決済サービス「NetBanQ」運営者が逮捕

オンラインカジノに関する件で逮捕されたのは、日本では2016年2月が初めてです。 逮捕されたのは決済サービス「NetBanQ」の運営者です。 容疑者によれば「NetBanQ」に入金させ、海外サーバーのオンラインカジノでバカラなどをプレイし、賭博行為をさせていたとのことでした。 利用者はこの決済サービスを利用し、入金額をビットコインに換え、勝ち額を受け取っていました。 警察の調べによれば利用者は1600人にも上り、10億円以上の「NetBanQ」の運営者は10億円以上も利益を得ていたそうです。

2016年3月:国内拠点の「スマートライブカジノ」の個人利用客が逮捕

「NetBanQ」の運営者逮捕から一か月後の2016年3月、海外サイトの「スマートライブカジノ」を利用した男性3人が逮捕されました。 「スマートライブカジノ」はイギリスに拠点を置くオンラインカジノで、日本語版サイトも開設されています。 日本人ディーラーとチャットをしながらゲームを楽しめるとして、大勢の利用者がいました。 国内でオンラインカジノの利用者が逮捕されたのは初めてのことです。

2017年1月:プレイヤーは不起訴になる

逮捕された3人のうち2人は略式提訴で20~30万円の罰金を受け入れたのですが、1人は法廷で争う姿勢を見せ、検察側が不起訴処分を勝ち取っています。
この判例は非常にセンセーショナルで、オンラインカジノの利用に違法性はないと証明された側面があります。 この事件の弁護を行った津田岳宏弁護士が 「不起訴の勝ち取りーオンラインカジノプレイヤーの件」として記事を書いていますのでぜひご覧ください。

結果が出たのは,間違いのない事実である。 本日時点において,オンラインカジノプレイヤーが対象となった賭博罪被疑事件で争った案件は国内でただひとつであり,そのひとつは,不起訴となった。 言うまでもなく,不起訴は不処罰であり,何らの前科はつかない。平たく言うと「おとがめなし」ということだ。

2016年6月:実質的な運営が国内であった「ドリームカジノ」の運営者が逮捕

オンラインカジノに「怪しい」というイメージを強めたのは、この「ドリームカジノ」運営者逮捕の事件でしょう。
2016年6月、京都府警はサイトを利用して賭博行為を行っていたということで、「ドリームカジノ」を運営していた会社員5名を逮捕しました。
「ドリームカジノ」は海外にサーバーをおいていたのですが、実質的な運営は日本国内で行っていたようで、逮捕された5名は有罪判決を受けています。

利用者は1万人にも上りましたが、この事件で逮捕されたのは運営者だけで、利用者は取り調べなどを受けたのみでした。
利用者からすると海外ライセンスを持っていて、拠点が海外にあるオンラインカジノだと思ったら、日本で運営されていたので、騙されたと思った方も多かったようです。

プレイヤーは不起訴事例のみ

賭博行為に関する法律にオンラインカジノの項目はなく、違法か合法か非常に曖昧な状態となっていますが、警察は「違法行為であり。刑法の賭博罪で立件が可能」とも主張しています。
一方で、唯一の判例となっているスマートライブカジノの一件は不起訴処分になっているのです。
この章ではプレイヤーの法律的解釈などを解説していきます。

・不起訴は検察側が裁判をする必要がないと判断すること ・オンラインカジノのプレイヤーの違法性については非常に曖昧な状態

不起訴とは

不起訴とは検察官側が裁判の判決を求める必要がないと判断することを言います。
不起訴には「嫌疑なし」「嫌疑不十分」「執行猶予」の3種類に分かれており、状況によって変わるのです。

  • 嫌疑:被疑者の疑いが完全に晴れた場合
  • 嫌疑不十分:被疑者の疑いが完全に晴れないものの、裁判で有罪にするのが困難だと判断された場合
  • 不起訴:裁判で有罪を獲得できる材料がそろっているが、被疑者の状況や犯罪の軽重を考慮して不起訴となる場合
証拠などが出そろい裁判所の審判を求める場合、起訴となり、裁判手続きに進みます。

プレイヤーの法的解釈

オンラインカジノにおけるプレイヤーの立ち位置としては、単なる利用客です。 そのためライセンスを取っていて、海外で運営されているオンラインカジノを利用する分には現時点では完全に違法とは言えないでしょう。 しかし賭博罪の条文にはオンラインカジノに関する記載がないため、非常に曖昧な状態になっています。 事実プレイヤーが摘発された例もありますので、絶対に合法と言い切ることはできません。

オンラインカジノをプレイする場合に気をつけるべきこと

オンラインカジノは法律的にグレーな解釈がされています。 そのためプレイヤーでも摘発されてしまう可能性がないとは言い切れません。 そこでオンラインカジノをプレイする際に気を付けることについて説明します。

  • 日本人ディーラーは避けた方が賢明
  • カジノの収支を不特定多数の人が見聞きする場所で明かさない

日本人のディーラーは避ける

オンラインカジノをプレイする際には、日本人ディーラーのテーブルに座らないことをオススメします。
日本人プレイヤーの場合、「日本語対応」「日本人ディーラー在籍」といったような謳い文句についつい惹かれてしまいます。

しかしその日本人ディーラーは本当に海外に住んでいるのか、日本人ディーラーのテーブル配信元が日本ではないのかなどの情報が一切入ってきません。
このように日本で運営されているカジノを利用してしまうと、たとえ知らなかったとしても摘発されてしまう可能性があるのです。
疑われるような行動はしない方が賢明です。

SNSで公開しない

もしオンラインカジノで大勝ち、もしくは大負けしてもSNSで収支をアップしたりするのはやめましょう。
こちらも賭博をしていたという証拠を自ら晒していることになり、摘発される可能性もあります。
SNSにアップするだけでなく、友人に話すのもやめておいた方がよいでしょう。

今後予想されること

現在国会ではカジノ法案が審議されており、将来的に日本にもカジノができる可能性があります。 そんなカジノ法案が整備されることにより、今後予想されることなどをまとめていきます。

  • カジノ法案により、国内にカジノを含む統合リゾート施設が作られる可能性がある
  • カジノ人口の増加が予想されており、オンラインカジノに関する法律が整備される可能性がある

カジノ法案(IR法案)

カジノ法案とはIR法案とも呼ばれており、2013年12月に国会に提出され、2014年6月に衆議院内閣委員会で審議入りし、国会で成立が期待されています。
カジノ法案は日本でもカジノを含めた統合リゾート施設を作ることを許可する法案となっています。
この法案を施行することにより莫大な経済効果、雇用機会の増加、地域活性化などが期待されており、現在審議されているところです。
実際シンガポールは統合リゾート施設「マリーナ・ベイ・サンズ」を建設したことにより、経済成長を遂げています。

今後のスケジュール

現在カジノ法案はカジノ運営を管理する組織を作っているという過程まで進んでいます。 今後は2020年1月に統合リゾート施設の基本方針を制定する予定でしたが、コロナウイルスの影響で延期となりました。 2020年10月に新たな基本方針が発表され、パブリックコメント募集を経て、制定される予定ですが、具体的な日時は公表されていません。 IR法に関する政策会議の議事録も公開されています。

法整備の可能性

IR法案が整備されていくことによって、オンラインカジノが完全に合法化される可能性は極めて低いでしょう。 そもそもIR法案は統合リゾート施設に関する法案なので、オンラインカジノとは直接の関係がありません。

しかし間接的な影響は予想されます。 国内にカジノが建設されることによって、カジノがより身近になり、オンラインカジノのプレイヤーは必然的に増加します。 それによりオンラインカジノに関する法律が整備される可能性があると言えそうです。